2024年9月12日
令和6年8月3日(土曜日)に、「テーマで学ぶ仙台防災枠組 『多文化防災』について実践的に学ぼう!」を開催しました。
今回の講座は「多文化防災」をテーマに設定し、仙台市在住の外国人住民の方と一緒に国籍・言語・文化の異なる住民同士が取り組む「多文化防災」と仙台防災枠組の関わりについて学びました。
初めに、公益財団法人 仙台観光国際協会より、市内外国人住民の動向や防災上の課題、「相手に配慮したわかりやすい日本語」を意味する「やさしい日本語」について講義がありました。
ワークショップでは、「やさしい日本語」を使って外国人に防災訓練への参加を呼びかけたり、台風による危険がある場合には避難所へ行く事を伝えるロールプレイを行いました。
後半は、東北大学災害科学国際研究所の今村 文彦教授より、多文化防災と仙台防災枠組との関わりについてご講義いただきました。仙台防災枠組について、国籍や環境の違いを理解し合う多文化の取り組みに関連付けながら解説していただくとともに、「やさしい日本語」で伝えることの重要性や、非常時には状況に応じて、言葉に頼らず、様々なツールを活用したり、共に逃げる等行動で示したりすることも大切であるとお話しいただきました。
【講座の概要】
■日 時 令和6年8月3日(土曜日)10時00分~12時00分
■主 催 東北大学災害科学国際研究所、仙台市
■共 催 一般財団法人仙台観光国際協会(SenTIA)
■会 場 TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口カンファレンスルーム4-I
■参加人数 58名
■次 第
1. 開会
2. 講義 公益財団法人仙台観光国際協会
3. ワークショップ 公益財団法人仙台観光国際協会
4. 休憩・発表
5. 講義・総括 東北大学災害科学国際研究所 今村 文彦教授
6. 閉会
【ワークショップで出た意見】
・国によって、どの方法が伝わりやすいのかは様々。欧米は漢字が多いほど伝わらないが、中国等は言葉で伝えるよりも視覚的に見せたほうが分かりやすい場合もある。
・避難所の場所などは「やさしい日本語」を用いながら視覚的に地図等で示した方が伝わりやすい。
・国によっては、そもそも町内会がないなど日本で当たり前だと思っていることが前提から違う場合もある。そのことを頭に入れておかなければならないと思った。
・普段から日本人は回りくどい表現をしがちなので、気を付けなければと感じた。
【講座の感想】
・参加した外国人住民から、分かりやすさや分かりにくいこと等の説明を受け、とても良い学びとなった。
・意外な語句が難しく、通じないという事に気付くことができた。最近は地域に外国人住民も増えているので、これからやさしい日本語について日頃から考えていこうと思った。
・多文化に関する活動や地域での活動が大切だと感じた。
・地域の町内会の防災担当に今回の講義の内容を伝え、今後の訓練に取り入れたい。
・国籍に関係なく、相手に何かを伝える時には、回りくどくなく簡潔な表現をすることが大事だと感じた。