防災環境都市・仙台 仙台市では「杜の都」の豊かな環境を活かしながら、
災害に強いまち「防災環境都市づくり」を進めています。

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防災を楽しく学び、伝える若い力。未来へつなぐ、学生防災士の活躍。


東北福祉大学防災士協議会Team Bousaisi  学生防災士
(写真左から)
代表 吉成 仁紀さん 古川 玲那さん 岡田 麻祐さん

 

東北福祉大学では、平成24年から「学生防災士」の養成に取り組んでいます。今回は、「木町通小学校学区合同防災訓練」(6月24日実施)に参加した、同校「Team Bousaisi」の学生防災士3名の方に、学生ならではの防災活動への取り組みについて、お話を伺いました。

震災の経験と、地域の防災活動に貢献する「防災士」への思い

Team Bousaisiに入会したきっかけは何でしたか。

吉成
東日本大震災の時はまだ中学生で、被災地の様子をテレビで見ていることしか出来ませんでした。大学では自分も何か人の役に立つ事をしたいという思いが強くあり、Team Bousaisiの活動を知り入会しました。
岡田
自分の、福島での震災の体験を伝えたかった事と、防災士の先輩達がとても楽しそうに防災を学び伝えている様子を見て、自分も楽しみながら、地震や防災について知ってもらえるような活動をしたいと思ったのがきっかけです。
古川
大学に入るまでは災害から身を守るために防災や減災という考え方があることも知らなかったのですが、先輩達の活動から防災・減災のための取り組みだけでなく、「自助」や他の人も助ける「共助」を知りました。
私も福島出身で、震災の時はただ怯えていることしか出来ませんでしたが、防災士の資格を取り、地域の防災力を向上させるような活動をしたいと思いました。

異なる世代をつなぐ学生防災士の活動

合同防災訓練では、どんな活動をしましたか。

吉成
メンバーの40名以上が参加し、木町通小学校での「防災出前教室」、第二中学校での「避難所立ち上げ訓練」、「応急手当訓練」と「アルファ米炊き出し訓練」の指導やサポートを行いました。訓練を通して感じたのは、町内会の方々の防災に対する意識の高さと、小学校低学年から中学生の皆さんが、真剣に取り組んでくれた事です。
岡田

▲小学生と防災ゲームをする様子(木町通小学校)▲小学生と防災ゲームをする様子(木町通小学校)

私は、避難訓練の後、小学1・2年生に「防災出前教室」を行いました。地震や防災に関するクイズ、防災ゲームを通して、地震や防災のことを楽しく学んでもらえたと思います。防災というと堅いイメージがありますが、小さい子どもにもわかりやすく防災を学んでもらい、実際に災害が起きた時にどのように行動したら良いか、大人と一緒に考えてもらえるよう、年齢層に合わせて話し方や伝え方を工夫することが大切だと感じました。
古川
私は「アルファ米炊き出し訓練」に参加しました。また、アルファ米が出来上がる間に、中学生と町内会の方々に新聞紙で作る防災スリッパや食器の作り方を紹介しました。中学生から「今日教えてもらった事を自分も生かし、地域の人にも教えたい」という感想をもらい、とても嬉しく思いました。また、いざという時には子どもから高齢の方まで、幅広い年代の人が一緒に助け合わなければならないことを改めて痛感し、自分の学びにもつながりました。

若い世代の視点を生かした防災活動の取り組み

これからどんな活動をしていきたいと思いますか。

吉成
Team Bousaisiでは、コミュニティFMやNHKラジオ第1放送「ゴジだっちゃ」のコーナー「週刊防災士」で、自分たちの防災活動を振り返りながら情報発信しています。また、企業と防災グッズの開発にも携わり、学生ならではの若者としての立場からの柔軟な視点が生かされています。そういった活動を継続するとともに、将来就職する企業などでも、防災士としての知識や経験を生かしていきたいと考えています。
岡田
福島での被災体験を踏まえて、その時に自分が感じた事を、今の子ども達にもわかりやすく伝えていきたいです。また、地域はもちろん企業でも防災士の役割はとても重要です。例えば、勤務先の近くの避難所の場所や、地域の方の誘導方法などを、きちんと把握しているような、もしもの時に動ける若い防災士の方がもっと増えていくと良いと思います。
ぜひ、たくさんの人にチャレンジして欲しいですね。
古川

▲中学生に新聞紙で作る防災スリッパをレクチャーする様子(第二中学校)▲中学生に新聞紙で作る防災スリッパをレクチャーする様子(第二中学校)

私は、より専門的な知識を学び、SNSなどを通して他の若い世代や防災士の方にも役立つ情報を発信していきたいと思います。そして、その方々がさらに自分の言葉で防災の知識や震災の教訓を子どもや高齢者など幅広い年代の方へ伝えていくことを目指し、活動をしていきたいです。
これからも防災士の資格を生かし、地域と関わりながら、自分に出来る事をしていきます。

東北福祉大学防災協議会Team Bousaisi

日本防災士機構が認証する「防災士」の資格を取得した現役東北福祉大学生による団体。現在「学生防災士」として63名が在籍し、「若い力」が果たすべき役割は何かを常に考えながら、避難所運営訓練(HUG)や災害図上訓練(DIG)等のスキルアップ研修はじめ、地域の防災訓練への協力・支援、Facebook、ラジオ放送等、町内会・学校・企業・防災関係機関と連携し、多彩な防災活動を行っている。日頃の団体の活動が評価され、今年6月23日に日本防災士機構から「防災士」として大きな功労のあった個人・団体に表彰される「防災士功労賞」を受賞。

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