防災環境都市・仙台 仙台市では「杜の都」の豊かな環境を活かしながら、
災害に強いまち「防災環境都市づくり」を進めています。

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震災の経験と教訓を世界へ

青年海外協力隊
みやぎ海外絆大使

佐藤京佳さん
(仙台市出身)

防災に関心を持ったきっかけは、大学2年生の時に東日本大震災が起き、大学の人文地理学のゼミで津波被災地の被害状況や被災者の聞き取り調査などを行ったことです。その後、一般財団法人日本国際協力センター(JICE)の「キズナ強化プロジェクト」に参加し、モンゴルを訪問する中で、海外の人々の災害や防災に対する意識の低さを痛感しました。それがきっかけとなり独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施する青年海外協力隊事業に応募、大学卒業後の2014年7月から2年間、中米ジャマイカで、防災や災害対策の指導を行ってきました。

派遣されたカリブ海に面しているジャマイカ西端のウエストモアランド教区(行政区画)は、100年以上大きな地震がないこともあって、住民の方々に災害に対する危機感がほとんど無く、どうしたら防災意識を持ってもらえるか、本当に悩みました。

▲ジャマイカでの自然災害についての
 授業の様子▲ジャマイカでの自然災害についての
 授業の様子

▲ジャマイカの子どもたちが描いた
 防災ポスター▲ジャマイカの子どもたちが描いた
 防災ポスター

そこでまずは子どもたちに災害や防災について知ってもらおうと考え、小・中学校の生徒たちに、震災の映像や写真を見せながら自分の体験を話し、一緒に町なかの危険な場所を探して歩き防災マップを作成しました。ゼロからの立ち上げで苦労しましたが、最後に防災ポスターコンクールを行うと、子どもたちの絵には非常食や懐中電灯などの災害への備えや地震発生時の対応などが具体的に描かれており、活動の成果を感じてとてもうれしかったです。子どもから家族へ、そして地域へと、この防災意識が広がっていくことを願っています。

日本では当たり前の災害や防災の知識も、ほとんど知らない方が海外にはたくさんいます。仙台の防災や減災に対する取り組みは、世界でも活用できる大変有益なものです。皆さんもぜひ防災について学び、それを多くの人に伝えて欲しいと思います。

青年海外協力隊

ODA(政府開発援助)の一環として、開発途上国からの要請に基づき、必要な技術・知識・経験を持つボランティアを派遣する事業。
(実施主体:独立行政法人国際協力機構(JICA))。活動分野は農林水産、保健衛生、教育文化、スポーツ、計画・行政など。
2016年7月末現在までに88ヵ国へ計41,700名の隊員が派遣されている。
TEL:03-5226-9813(東北大学課外・ボランティア活動支援センター) E-mail:jicavolunteer-boshu@jica.go.jp
ホームページ:http://www.jica.go.jp/volunteer/index.html

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