下水道事業におけるアセットマネジメントについて、法律等で規定された定義はありませんが、仙台市下水道事業では、アセットマネジメントを「下水道施設がその期待されている役割を果たし続けるため、現状のパフォーマンスや将来のリスク、必要な費用を適切に評価し、これらの最適なバランスを取りながら事業を運営すること」と定義しています。
また、アセットマネジメントの取組みに必要となる様々なツールや技術手法などの仕組み全体をまとめて、アセットマネジメントシステムと呼称しています。
平成25年度(2013年度)に仙台市下水道事業の管路部門は、国内で初めてアセットマネジメントシステムの国際規格ISO55001の認証を取得しました。
アセットマネジメントに取り組む中で、下水道管や設備は標準耐用年数の約1.5~2倍の期間、健全な状態が保たれていることが明らかになり、適切な時期に長寿命化対策や更新を実施することで、ライフサイクルコストの縮減効果が期待されています。また、震災時には、アセットマネジメント導入に伴い整備した情報システムを活用し、被害調査を円滑に行うことができました。
市内の汚水施設整備は、平成20年度(2008年度)までに概ね完了しており、今後は、維持管理や改築に加え、地震や浸水など災害に対する対策も進める必要があります。予算や人員といった経営資源が限られる中、アセットマネジメントを活用した事業の優先順位付けや長期の費用予測などを行うことで、事業の安定的、効率的な運営や施設の安全性の確保を図っていきます。
トルコ・イズミル市での技術協力
国土交通省や(独)国際協力機構(JICA)の協力のもと、防災・減災対策やアセットマネジメントに関する国内研修、職員派遣など、トルコ・イズミル市等海外諸国に対する技術協力を行ってきました。今後も引き続き、震災で得た貴重な経験と教訓を海外に伝えていきます。
お問い
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